シンプルな比較 国債と増税

 

国債の日銀引き受けが如何に有効で、増税が如何に愚策であるか、

実際はもっと複雑ですが、比較できるようなシンプルなモデルを書いてみました。

国債によるハイパーインフレやデフォルト(債務不履行)を恐れる発言もありますが、現在の日本の実情を考えるとそのようなことは起きません。

900兆円ある国の借金(国債)の95%は日本国民が保有しており、米国、更にはギリシャとは全く異なります。

更に、600兆円の資産も国は持っています。実質の負債はこの国債と資産の差額300兆円ということになります。財務省、マスコミはこの事実をしっかりと公表していません。ただ、国債が膨らんでいるという不安感をあおる一方的な内容です。 そして、更に付け加えるならば、日本は世界一の債権大国、つまり外国にお金を貸している国でもあります。

これだけ経済が不調で、震災復興も遅れ、政治もレベルが低く、国防上も大きなリ危機にある、この状況の日本が円高にあるということは、単に円の信頼が高いというだけではないと考えられます。円高そしてデフレの原因は単純に考えて、「円の流通量が少ない、すなわち、貧血状態にある」ということです。したがって、復興財源を日銀引き受けの国債で賄えば、震災復興と経済再生が同時に回り始めます。 

被災された東北三県の失業者は15万人を超えています。被災前の2倍に膨れ上がっています。今、被災された方々の切なる願いは、いち早く自立できる安定した職を得ることです。そういう観点で見た場合でも、増税は逆行する手段になります。 痛みを分け合うという甘い名目での増税は、結果的に痛みを長引かせるという傷口を広げる行為です。 増税は貧血状態の患者から更に血を抜く行為と行っても過言ではないと思います。